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暗く黒く(ずっと真夜中でいいのに。)MVのストーリー&設定を徹底考察!【ずとまよ】

皆さんは「ずとまよ(ずっと真夜中でいいのに。)」の名曲「暗く黒く」のMV(ミュージックビデオ)、ご覧になったことはありますか?
とても切ないストーリーながら、生きてく強さを得られる、ちょっと考えさせられる作品です。
楽曲の歌詞や世界観も相まって、傑作のMVであると言えるでしょう!

しかしこのMV、よくよく見ると不思議な所がいっぱいあるんです。
この記事では、ずとまよが大好きな管理人が、いろんな角度からMVのストーリーや設定を考察しています。

まだ未見の方は、まずはMVからご覧ください!

元の楽曲「暗く黒く」の歌詞考察もしています。
気になる方はぜひご覧ください。

【完全解説】「暗く黒く」全文を丁寧に解説してみた【ずとまよ】

書いてること

【シーン解説】ストーリーにそって確認していこう

まずはMVの流れに沿って、シーンごとの描写や読み取れる設定を見ていきましょう。
まずは見えたものから分かること、判断できることを書き上げていきます。

また、各章のリンクをクリックすると、そのタイミングから動画を再生することができます。
シーンと照らし合わせながら見てみてください。

※各シーンに名前を振っていますが、私が独自に便宜上つけたものです。公式設定ではありませんのであしからず。

出会い(イントロ):0m0s~

引用:youtu.be

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  • 泣いてる赤ちゃん(ナナシ)を見つける、メイド型アンドロイド(ニラメイド)、随伴機(ロボタ)。
  • ディストピア的な世界観。
  • 頭上には三角系の光る天体が見える

冒頭は登場人物の出会いのシーンです。それぞれ実は名前が設定されています(詳しくは後述)。
ディストピア的な、建造物が崩壊した世界では、人工物を侵食するように草木が茂っており、「人間文明終焉後、長い年月がたった」ことを思わせます。

引用:youtu.be

ナナシの周りの赤いシミは血痕であると思われます。鮮血にも見えるので、誰かがその場で傷を負い、流したものなのかもしれません。構図の端には、ナナシに伸ばそうとした手らしきものが見えます。ナナシの家族かも知れませんね。

ナナシが泣いていた場所は、 ビルの廃墟だと分かります。建物は球状にかけており、何かしらの攻撃を受けたようにも見えます。

雪のように降っている「三角の何か」(パーティクル)は何でしょうか。クローズアップした構図では、ゆっくりと、でもコマ送りのように落ちてきます。

引用:youtu.be

そしてシーンの最後には、 頭上に三角の光る天体と青空に見え隠れするピンク色の模様が見えます。
この二つは、このMV世界の謎を解くカギであると言えるでしょう。

育児①(Aメロ):0分42秒~

引用:youtu.be

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  • ニラメイドとロボタがナナシを世話をする
  • 廃墟ビルの高層階で暮らしている
  • おなじみ「うにぐりくん」登場

Aメロではほのぼのとした(?)日常シーンから始まります。家事(洗濯?)をしているニラメイドと、独りで遊んでいるナナシ。ナナシがイタズラしたり落っこちそうになるときに、ニラメイドがそれを助けたり、抱き上げてるシーンはほっこりしますね。

無表情ながら、素早く動く様は、本当の保護者のように見えます。

引用:youtu.be

俯瞰で見れるシーンから、ビルの上層階に住んでいることが分かります。背景には高層ビル群が見え、この地域が元々大きな都市であったということのなのでしょう。

引用:youtu.be

46秒に出てくる小動物は「うにぐりくん」です。ずとまよのMV作品に毎回登場する謎(?)の動物です。

実は56秒でちょっと作画が崩壊(?)してる部分ありますが、、(だれも気付かないですよね。。)

育児②(Bメロ①):1分1秒~

引用:youtu.be

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  • 寝室に夕日が差すシーン
  • ナナシにミルクを上げている
  • 抽象的なシーンが挿入される

マンションかホテルの一室でしょうか。立派なベッドのある部屋で、キャンプセットのような炊事器具でお湯を沸かしていることが分かります。

しっかりとしたベッドにサイドテーブル、ランプ、ソファ、カーペットなど、文明崩壊前の調度品がきれいに整えられています。

引用:youtu.be

シーン中盤で抽象的なパターンがうごめくシーンが挿入されます。歌詞もちょうど本題に触れる部分であり、「暗く黒く」を連想させるものです。もしかしたら、ニラメイドの心中(内部処理?)を表現したものなのかもしれません。

 1分10秒には「悪魔の顔」のアイコンが見えます。これは何を意味するのでしょうか。

その直後(1分11秒)、幾何学的で明るい模様が全面に展開します。モヤモヤしたが晴れたような描写で、ニラメイドの中で「何かが変わった」のではないでしょうか。

パート後半では、スローテンポのメロディと柔らかい色も相まって、目にハイライトが差して、瞳がうるんでいるように見えます。ニラメイドの視線の動きや「目の表情」には意思を感じられるのは私だけでしょうか。

この後のサビのシーンに向けて「何かを決心した」ようにも思えます。
ストーリーボードでも、グルグルと回転したあと、ひらめいたように枝葉が伸びている為、熟考の末の決意があったのだと推測できます。

狩猟(サビ①):1分21秒~

引用:youtu.be

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  • 屋外でシカを狩猟している
  • ナナシが大きく育っている
  • ニラメイドの無表情は何を想う。。

育児②パートからシームレスに次の映像へ。ニラメイドが地上(屋外)で狩猟をしています。

じつはずとまよの他のMV作品でも、にらちゃん達はスナイパーや殺し屋をしているケースが多々あります。ニラメイドもご多分に漏れないということでしょう。

腕前は確からしく、シカを一発で仕留めます。これは後半のあるシーンとの対比となっているので、覚えておきましょう。

ナナシが大きく成長した姿が確認できます。人間ならば10歳くらいでしょうか。髪も伸び、にらちゃん達のようなパーカーと大きな靴をはいています。まさに「ずとまよヒロイン」といったファッションですね。

引用:youtu.be

後半の引きの構図では、高架橋(おそらく都市高速)や道路案内板が見えます。地名などは見て取れないのですが、構造物としては我々にも見慣れたもので、「道路案内板」と判断がつくもの。つまり遠い未来ではなく、(私たちの現実世界と同レベルの)現代の文明レベルで世界崩壊を迎えたのでしょう。

引用:youtu.be

ナナシを見つめるニラメイドがとても印象的に描かれています。
短い作品の中で数秒の間を使うのは、やはり何かしらの心情を描いているのでしょう。
一陣の風が吹き髪がさらさらとなびくシーンは、ニラメイドのどんな心情を表しているのでしょうか。

空に輝く三角形の物体が映し出されて、次のシーンへと転換していきます。

幕間(サビ①後間奏):1分49秒~

引用:youtu.be

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Cメロに入る前に、抽象的・概念的なパターンのシーンが見られます。

引用:youtu.be

背景には「にらちゃんマーク」(ニラメイドは少しデザインが違いますが)が確認できるため、ニラメイドの内部を表現したものだと判断して良いでしょう。

楽曲もアップテンポに転調されており、物語の変化を予兆させます。
ストーリー内で考えると、内蔵していた何かのプログラムが起動した、状況が急進展したという表現ではないでしょうか。

ストーリーボードでは単調な三角形の回転のみが記述されている為、ただ「時間経過」「状況の変化」を表しただけかもしれません。

トンネル(Cメロ):1分53秒~

引用:youtu.be

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  • ニラメイドとナナシがロボタバイクで疾走する
  • 高速でトンネルを移動している
  • トンネルの外には遊園地が見える

ネオン色のきらめく未来的な描写ですが、その後のシーンとのつながりからトンネルで長距離移動をしていることが分かります。

ピンク色の丸い大きな光源はロボタのライトで、その後ろには疾走感を出すための演出が粗いドットで描かれています。随所にドット風の描画残すのも、ずとまよらしい演出だと思います。

ナナシの表情を見ると終始驚いた顔をしていることから、おそらくは初めてバイクに乗せたのではないかと思われます。もしくは、もしくはトンネルが初めてだった、海を見たのが初めてだった、ということも考えられるでしょう。

引用:youtu.be

シーン後半では夕日の沈む海をバックに遊園地が見えるシーンに映ります。この後のシーンでは夜になるため、これが夕日であること、カメラは西向きであること、南の方角へ向けて移動していることが分かります。遊園地のジェットコースターのコースは所々レールが歪んでおり、廃墟であることが分かります。「所々」という事は、小さな瓦礫や隕石などが降り注ぐような事件・事故・災害があったのかもしれません。

侵入(Cメロ):2分2秒~

引用:youtu.be

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  • 何かしらの施設への侵入
  • 電源を操作している
  • 振り返ったニラメイドの真意は

思い切りけ破って、何かの室内に侵入します。扉の左てには私たちも見慣れた「消火器」の標識(と思われるもの)が見え、これが日本の施設であることが分かります。

引用:youtu.be

機械室(電源室)の電源を投入し、ナナシの意志を確認するように振り向くニラメイド。何か言いたげに見つめるこのシーンは、MV全体の謎に深くかかわっている気がします。

引用:youtu.be

扉を出ると、前のシーンで見えていたであろう遊園地に電気が通い、メリーゴーランドが輝いて見えます。サビへの転換の直前、ニラメイドが握りなおす手は何を意味するのでしょうか。

ロケット発射(サビ②):2分15秒~

引用:youtu.be

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  • 左下方向へ発射されるロケット
  • 遊園地上空へ投下され、爆発を引き起こす
  • ニラメイドとロボタが動作停止する

シーンは白いロケットに移ります。しかし奇妙なことに、左下方向という奇妙な向き。機体側面には「灰版電機工業㈱」の字が確認できます。実はこの企業名は、他のMVでもたびたび登場します。ロケットは空に見えていた「三角の物体」の頭頂部がら発射されており、あの三角の物体は「宇宙ステーション(ないし宇宙基地)」であったことが分かります。灰版電機の所有する基地という事でしょう。

引用:youtu.be

上空で爆発するロケット。
その瞬間まばゆい閃光が辺りを包み、爆発に伴って、上空の「ピンク色の模様」が明滅します。

引用:youtu.be

閃光がおさまり、逃げ出そうとしたナナシは、ニラメイドが動かなくなったことに気付きます。映像の視線の迷い、瞬きなど「ナナシの視点」で表現されていることが分かりますね。

ニラメイドの目の下に走った緑色のラインが妙に浮きたち、涙を流しているようにも見えます。

爆発後(サビ②後間奏):2分38秒~

引用:youtu.be

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  • ニラメイドやロボタを起こそうとするナナシ
  • 時間帯や天候が次々に切り替わる
  • ニラメイドとロボタは動かない

爆発が起こったその後のシーンです。
間奏の間の短いシーンですが、かなりの時間経過を表現していることが分かります。草木の「形」が変わっているおり、また気候・季節も移って言っていることから、暗転のたびに少なくとも数ヶ月単位で時間が進んでることになります。

メリーゴーランド(Bメロ②):2分48秒~

引用:youtu.be

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  • メリーゴーランドの馬車の中で途方に暮れるナナシ
  • ニラメイド(とロボタ)は、あの夜のままの姿で止まっている

今まで父母同然に暮らしてきたニラメイド、ロボタが停止してしまい、失意に暮れるナナシ。おそらく食欲もなく、何もする気力がわかない様子です。

視線の先には、あの夜のままの姿で止まっているニラメイドとロボタ。ここで特徴的なのは、ニラメイドの目です。
構図の関係かもしれませんが、その目には生気がなく、ただの無機物になってしまったように見えます。

引用:youtu.be

このシーンはナナシの視点ですが(瞬きをしている為)もしかしたら、ナナシの視点だからこそ、「今のニラメイドが無機物のような眼をしている」のかもしれません。サビ②で止まった直後のニラメイドは、まだ血の通ったような眼をしていたため、このシーンでのニラメイド生気の無さは、そのまま「ナナシの気持ち」を表現しているものと思われます。

シーンの最後、うなだれるナナシと、カットインされるライフルを扱うナナシ。
諦めたい心と、「生きたい」を諦められない気持ちが葛藤しています。

狩猟②(大サビ):3分12秒~

引用:youtu.be

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  • ナナシ一人で狩りをする
  • ニラメイドのように、一撃とはいかない
  • 肉を食べながら、大粒の涙を流す

1回目のサビと対比させて、ナナシが一人で狩りをするシーンです。

引用:youtu.be

ニラメイドの時とは違い、急所に命中せず苦しそうにもがいているシカ。
そしてその目に写り込むナナシ。
今から死にゆくシカと、生きるために動き出したナナシが対照的に描かれています。

引用:youtu.be

シーン後半ではシカをさばいて野営をしている所が分かります。
焼いた肉を頬張りながら、流れる大粒の涙。ナナシの涙の訳は、一人で生きてくツラさなのか、それともシカを手にかけた罪悪感なのでしょうか。

その後(アウトロ):3分35秒~

引用:youtu.be

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  • よそ風に吹かれるニラメイド
  • 険しい山を登るナナシ
  • 山頂でナナシが見つけたモノとは。。

よそ風に吹かれて少しうつむいた視線のニラメイド。体には所々苔むした所があり、年月が経過したことが分かります。

停止した場所(メリーゴーランドの前)ではなく、メリーゴーランドの中央部分にならんで座っていることから、ナナシが雨風をしのげる場所に動かしたのでしょう。

引用:youtu.be

無表情であることには変わりは有りませんが、伏し目がちな瞳には光が差しています。やすらかで、やり遂げた、解放され安堵した、そんな雰囲気が見て取れるのは私だけでしょうか。

引用:youtu.be

一方シーンは変わって、そびえたつ雪山を登る影が映ります。
ナナシは大きく成長し、一人で旅をしていいました。耳には、ニラメイドがしていた黄色い飾りが見えます。

ピアスの大きさや背格好からして、ニラメイドよりは少し小さいものの、十分に成長していることが分かります。

そして雪山の山頂でナナシが見たものとは。。
ストーリーのこの後の展開をにおわせ、MVは幕を閉じます。

MV全体の流れを把握したところで、次はMVに登場するキャラクター像に迫っていきましょう。

【キャラクター解説】人物像を探っていこう

キャラクターの名前などは公式設定で判明していますが、その細かなプロフィールはほとんどが不明です。

ここでは、動画内から読み取れる情報をプロフィール化して、キャラクターごとにまとめています。
つまり、筆者・佐藤の妄想も多分に含みますので、予めご容赦下さい。

ニラメイド

引用:twitter.com

  • メイド型アンドロイド。元々人間に、従事していたと思われる
  • インナーカラー(にらちゃん達と一緒)
  • 生存に必要な知識は一通り持っている
  • 想定使用年月を超過してる。洗濯はできるが、苔の処理や建造物の修理はしていない(スキルセットに含まれていない可能性)
  • 自由意志で活動しているようだが、基本的には内蔵プログラムによって意思決定している模様。
  • 脚部に「にらちゃんマーク」がデザインされている。

メイド服を着ているので、元々人間に従事していたアンドロイドなのだろうと推測します(ニラメイドって名前だし)。
「ニラ」というのは、ずとまよのMVで統一されたヒロインの名前「にらちゃん」から来ています。

肩くらいのボブにインナーカラーというのがお決まりで、おそらくはずとまよの中心メンバー「ACAね」をモデルにしているのではないかと思われます(明言はされていないと思いますが)

脚にあるマーク(≦のような)は、同クリエイターによるMV「お勉強しといてよ」でも登場したマークです(同作での主人公・にらちゃんのシャツやインナー、テレビのリモコンにデザインされている)。
縦書きで「ニ」「ラ」をくっつけたようなデザインになっています。

ロボタ

引用:twitter.com
  • メイド型アンドロイドの随伴機
  • 主人(人間?)が居なくなってからも生活し続けている
  • 主眼で対象を観察できる。前照灯としても機能
  • 下部に駆動系がある。実体のあるタイヤではなく、何かしらの力場で駆動している。方向転換は出来るが、移動は前後方向のみ。
  • 筐体左右にマニュピレーターがあり、ある程度柔軟で細かい作業もできる。

ロボタバイク

引用:twitter.com
  • 背部にハンドル・座席が収納され、内部にはコンパネ(モニター)がある

ニラメイドの「お供」をしているロボット。随伴機というと某アクションRPGファンであることが露呈すると思いますが、個人的にそのイメージが強いです。

劇中ではロボタ自身が主張するシーンはないのですが、構図としては「父親役」なのではないかと感じています。

ナナシ

引用:twitter.com
  • 出自不明のヒト型をした少女。
  • 人類とは違う種族(?)ナナシが発見された時に見える死体とは多少肌の色が違うが、種族が違うのかもしれない。
  • 本作クリエイターはなぶさ氏のコンテンツ「ピギーワン」のユエズを連想させる。この世界線でも亜人種は共存している可能性がある。

人型のニラメイドを除けば、作中で唯一登場する、人型の生物がナナシです。
彼女の出生については設定も見られず詳細は分かりませんが、この世界での人間がナナシのような亜人種(角がある)のか、もしくは宇宙人などの外来生物である可能性もあります。

【設定解説】世界設定を検討してみよう

ここからは世界設定についてをまとめていきます。
例にもれずほとんど資料がないため、MVの描写から読み取ったものや、「こうではないか?」と推測したものも含まれています。

これらの設定が、最後にまとめる「謎」を解く上での大前提となります。

時代設定

未来(どのくらい先の未来かは不明)。

現実世界の現在を「現在」とした上で、数百年単位の未来ではないでしょうか。
理由としては、文明の痕跡が、廃墟となりながらも形をとどめているためです。

1,000年も経過すれば、標識や案内板、コンクリート建築も相当な破損をしてしまうはずです。
形をとどめているという事は、数百年程度しか経っていないと考えます。

地理(舞台)

東京(日本)。

遊園地上空で爆発が起こった事から、ロケットの軌道の先に見える光の点が、遊園地であろうと思われます。
(下記画像)

引用:youtu.be

別のシーン(下記)では、空中に浮かぶ「三角のモノ」は関東地方に浮いていることが分かります。
つまり、MVの舞台は東京(ないし、関東圏のどこか)であると考えられます。

引用:youtu.be

ロケット兵器・EMP兵器

  • 灰版電機工業(株)が地上に透過したミサイル。
  • 敵対勢力の制圧だと思われる。

ニラメイドとロボタ(電子機器)が停止したため、EMP(電磁パルス)兵器であると考えられます。
もし、関東圏に電灯の点滅を確認したことで発射されたのだとしたら、灰版電機の敵対勢力は機会であり、ターミネーターやマトリックスのような、ディストピアな世界だと推測できます。

破壊兵器(詳細不明)

引用:youtu.be
  • 対象物を球状に削り取り、消失させるような兵器

ナナシが発見された廃墟は、球形に中身が削り取られたような痕跡がありました。一般的な破壊兵器(ミサイルなど)とは違ってひび割れなどもないため、例えば球体の範囲内を無条件に消失させるような、現在の科学水準を大きく超えた兵器が存在していると考えられます。

空に浮かぶ「ピンク色の何か」

引用:youtu.be
  • ドット模様で円形を描いた、ピンク色の何か
  • EMPミサイルで著しく乱されたいたため、電気・電子関連の設備だと思われる。
  • 例えば、設置空域下のロボットを制御する、電子機器を不能にするなど。

前述のような、人類 対 機械の世界ならば、機会を閉じ込める結界のような設備があっても不思議ではないと考えられます。また、この楽曲「暗く黒く」のタイアップ先である「さんかく窓の外側は夜」のように、結界か、結界にアクセスできるインターフェースのような役割をしていると思われます。

空に浮かぶ三角のエリア

引用:youtu.be
  • 関東圏上空に浮遊している、底面の大きな三角柱の構造体
  • 正四面体の衛星基地の下、地上に近い位置にある(「ピンクの何か」よりも下層)

宇宙からの視点では関東圏を結界の境界線のようにしきっている構造物。明確な構造物のように見えますが、地上からの視点ではそのような構造物は見えません。

単純に、境界をなす構造物は見えない位置にあるのかもしれません。
または、空に見えるこの模様(下記画像)こそが、境界線の構造体なのかもしれません(つまり地上からは視認できないようにされている)

引用:youtu.be

これを敵対勢力(機械勢力)を抑制する結界だとすると、このエリア内では電子機器が使えない可能性があります。
ニラメイドやロボタが稼働しているのは矛盾ですが、例えば、彼女らには「Nジャマーキャンセラー」的なものが搭載されていれば、成り立つかと思います。

灰版電機工業(株)

  • ずとまよのMVに時折登場する企業
  • 同一の企業体であるかは不明

MVによっては悪役、黒幕のように描かれていることも多く、科学実験・研究を行っている企業であると思われます。
空に浮かぶ基地や設備を管理していると思われ、また地上に人類が居ない原因を作った可能性もあると思います。

日本の状況

  • 関東圏は衛星基地の勢力圏下であり、周辺に人類は生存していないと思われる。
  • 首都圏の人類は山梨・長野に移住している可能性がある(夜景の電灯から)

上空(宇宙)からの視点では、東北から中部地方にかけての日本が確認できます。

引用:youtu.be

右端に見えるとがった地形が銚子(千葉県)だとすると、千葉を含む関東圏はほとんど暗闇に包まれていることが分かります。

左側の明かりが集中しているのは、位置的に長野周辺だと考えられます。しかし、本来なら日本アルプスがあるためここまで密集した形は不可能なはずです。
何かしらの理由で、長野県周辺の地形も大きく変わってしまっているのかもしれません。

なお、光が見えるという事は電気系統が生きていることになりますが、これが人類によるものである(=人類が生存している)とは断言できません。人類とは別の種族が反映していたり、全くの無人である可能性もあります。

太平洋(?)

引用:youtu.be
  • 日本列島以東は厚い雲に覆われていて確認ができない。
  • 細長い空中要塞のようなものが上空の低高度に展開しているように見える

関東地方沖を中心として分厚い雲が渦巻いており、何かしらの災害はここを起点に発生したのではないかと考えられます。例えば細長い光の線が空中要塞であり、アメリカ側から設置された前哨基地であると考えられます。

巨大な穴

引用:youtu.be
  • ナナシが最終的に発見する「巨大な穴」
  • ナナシは、非常に高い高度から見下ろしていることが分かる
  • 細長い空中要塞、正四面体の衛星基地が無数確認できる

MVの最終版で新たなストーリーの展開を感じさせる「巨大な穴」。これが、暗く黒くMVの最大の謎といっても過言ではないでしょう。

前述の「太平洋上の雲」とこの穴は、同一のものなのである可能性があります。雲は晴れているものの、穴の周りに渦巻くような空気の流れが描写されており、渦巻く雲との関連性をにおわせています。

また、見下ろすナナシと穴との間に「ピンク色の何か」が存在しています。
ピンク色の何かは三角形の結界の側面にも表示されるため、この切り立った山が「三角形の結界の端」なのかもしれません。

なお、この構図では大気圏を超え、宇宙から見下ろしているようにも見えてしまいますが、足元には雪が積もっている為、大気圏内であると判断できます。
ストーリーボードによれば、「高い山」から「地平線の朝日を見る」ような構図が描かれていますが、それ以上のことは読み取れませんでした。プロットの段階では「新天地へ」ということだけしか決まっていなかったのかもしれませんね。
そこから考えても、宇宙に飛び出すような突飛なストーリーではないのだと思います。

【ストーリー解説】未解明の謎を考察してみた!

ここまで、キャラクターや世界設定について、状況的に読み取れることをまとめてみました。
しかしやはり「なぜ?」というストーリー上の謎が、多数残されています。

最後の章では、作品中に語られず、また推論も難しかった「謎」に対して、私個人的な妄想も含めた「仮説」として、応えていこうと思います。

EMP攻撃はニラメイドが起こした?

作品後半で発生するミサイルによるEMP攻撃。
これによってニラメイドとロボタは永遠に機能停止することになってしまいました。

インターネットの書き込みでは「ニラメイドが、攻撃のターゲットとして電源投入した。それがニラメイドに与えられた使命だった」という考察がありました。

しかし私には疑問が残ります。

遊園地に光が灯ったことでEMPミサイルが発射されたのは因果関係として成り立っています。
ではなぜ、ナナシが成長するまで、ニラメイドはその職務を放棄(遅延)していたのでしょうか?
また、なぜ今、その職務を再開しようとしたのでしょうか。

私は、ニラメイドに課せられたのは使命ではなく、別の意図があって電源を投入したのではないかと思います。
これは別の謎にも関連するので、後述します。

ナナシはなぜ廃墟に居た?

ナナシはストーリー冒頭、廃墟ビルの瓦礫の中にいます。
ナナシは新生児のような姿であり、周囲には家族と思われる人物の鮮血が見えることから、その寸前まで家族と一緒に生存していたことが分かります。

すでに廃墟となった街に、ナナシ一家が暮らしていたのはどういう理由なのでしょうか。

私は、廃墟地域に、一家で逃げてきたのではないかと考えます。
別のシーンか関東圏以外は電気が生きており、人類やそれに準じる者が生存している可能性は高いと思います。

何かしらの理由でそのコミュニティを追われ、幼いナナシを連れて廃墟の街にたどり着き、不運にも廃墟の崩落事故に遭ってしまった。

その結果、ナナシが取り残され、MV冒頭のシーンにつながるのではないでしょうか。

ナナシは宇宙人だった?

ナナシは、MV世界の中でも「異質な存在」だったのではないでしょうか。
例えれば、宇宙人のような存在だったのかもしれません。

理由はいくつかあります。

まず、異形であること。
ニラメイドが人間を模した姿かたちをしていることから、我々と同じ姿の「人間」が存在していたことが推測できます。
しかしナナシには額に大きな角(突起)があり、ニラメイドが模した人間とは明らかに違うと分かります。

次に、言葉の違いです。
実は、作品を通じて、ナナシとニラメイドが「会話」をしているシーンがありません。これは、ナナシとは「会話が出来ない」状況にあったからではないでしょうか。

ナナシが口を開けて何かを発している風な描写はいくつもありますが、言葉を発するような細かな動きはしていません。
単純に
「わー!」
「おぉ!」
と、言葉にならない言葉を発していただけだと思われます。

ニラメイドも、メイドという属性から会話機能は持っていると考えます。主人(アンドロイドの所有者)意外とはしゃべれない、なども考えられますが、運用上の用途から考えにくいでしょう。

それにもかかわらず会話が無かったのは「ナナシが宇宙人だから、会話が出来ないと判断した」のかもしれません。

ナナシの角は何?

MV作品のストーリーには影響しませんが、ナナシの角、確かに気になりますよね。

人間と同様な進化をした(=似た形に進化した)上にあのような突起が形成されるのであれば、他者とコミュニケーションをするための器官なのかもしれません。
成長とともに大きくなっていることから、奇形ではなく遺伝子に組み込まれた生態的機能だと考えられます。

例えばナナシの種族はテレパシー的なもので会話をする種族で、その送受信のためのアンテナだったのではないでしょうか。

前述の「会話が無かった」理由もそこにあるかもしれません。
テレパシーでの会話が可能になると、音声会話に関する機能(耳や声帯、言語を処理する機能など)は退化するはずです。

ニラメイドが、会話によるコミュニケーションを諦めていたのは、そういった理由があるかもしれません。
(しかしこの場合、ニラメイドはナナシの種族が「どういう存在か」を知っていたことになります)

三角の雪は何なのか

クローズアップした構図などで時折、雪のように降る三角形のパーティクル(ちり)が見えます。

例えば核戦争後のディストピア世界ならば「死の灰」が降るような描写があるのですが、それと似たようなものではないかと推測します。

前にも触れた通り、この世界では人類と機械の対立があったと仮定した場合、人類が実行できる兵器の一つとして「通信の撹乱」が考えられます。

機械たちが無線ネットワークを利用して常に同期した動きをする場合、人間の勝ち目は非常に薄いと言えるでしょう。
それを防止するために、上空から電波を拡散するような鉄粉を撒き、相手の連携を妨害しているのではないでしょうか。

また、現実の兵器でも存在する「チャフ」と同等のものかも知れません。地上から衛生基地への攻撃を避けるため、自動誘導ミサイルを撃たせないよう、常時散布しているとも考えられます。

もちろん、これが「三角形」で描写されているのは、タイアップ先のタイトルがそのまま影響していると思います(しかしそれ以上の設定には影響してないと思われます)

地上の人類はどうなった?

現時点では全くの不明です。推測できる内容として以下の内容があります。

  • 現在では絶滅してしまった。
  • 現在でも関東圏以外で生存している。
  • 現在でも関東県以外で生存しているが、それはナナシと同じ亜人種である。

MV内の描写からはどのようにも考えられてしまいます。

しかし、ナナシ一家がこの廃墟の街にやってきたことを考えると、関東圏以外に、一般的な人種と亜人種が共存していると考えるのが、最も可能性が高そうです。

なお、ナナシの初登場時に傍にいる「手」は、ナナシに比べると「色白」であることがわかります。
もしかしたら、その場で死んでいるのは一般的な人間で、亜人種であるナナシは保護されていた、というストーリーも考えられます。

ニラメイドの3度の決意とは

ニラメイドは、3度、決意をする(意志を固める)ような描写が登場します。

  1. 育児②(Bメロ)での抽象的表現(脳内回路?)
  2. 狩猟(サビ①)での間
  3. 侵入(Cメロ)で握りしめた手

それぞれどんな決意があったのか、全くの妄想になってしまいますが、私なりの考えをまとめます。

育児シーンでの決意

元々使命を帯びていたニラメイドはナナシと出会い、その世話をしていく中で「大人になるまで守って行こう」と考えたのではないでしょうか?

例えば以下のようなストーリーかも知れません。

  • 閉鎖された関東圏の調査に訪れたニラメイド。
  • 本来なら調査後すぐに報告をして、帰還の予定だったが、ナナシを拾ってしまった。
  • 本来の任務を勝手に書き換え、ナナシが成長するまで時間を稼いだ。

狩猟シーンでの決意

打ち取った獲物を前にはしゃぐナナシを見つめ、ニラメイドは何かしらを思った様子でした。
成長した我が子の姿を見つめて思うことはなんでしょうか。

「ナナシは、自立できるくらいにまで、十分に成長した」
と感じたのではないでしょうか。

こう考えると、その後すぐ行動に移す(遊園地に行く)極端な展開にも納得が行きます。

楽曲の歌詞でも「いつまでも守ってあげたい、と思うのはエゴでしかない(意訳)」と歌われています。

遊園地にて握りしめた手

メリーゴーランドを目の前にして、自分自身の気持ちを確かめるように握りしめ直すニラメイド。
もしかしたら彼女は、これから自分が停止することを理解していたのかも知れません。

このMVの楽曲「暗く黒く」は、最後の大サビで「新しい選択」をするようなフレーズがあります。

ニラメイドは、自分が機械である以上、ナナシを最後まで守り抜くことができないと思ったのかも知れません。
言い換えれば、自分がいなくなることで、ナナシに「新しい選択」をさせ、自分の力で生きていくと言う試練を与えたとも言えるでしょう。

そう言うふうに考えると、MVのストーリーと楽曲の歌詞が見事にリンクして、さらに味わい深いものになったように感じられます。

ラストの巨大な穴は何?

MVの最後のシーンで突如現れる大きな穴。
脈略のない登場から、これは視聴者にとっては大きな謎になっているはずです。

正直なところ、この穴については「ナナシの物語」であることから、この「暗く黒く」MVの内容には大きく影響しないものと考えます。
(穴の内容がなんであれ、ストーリー進行には大きな影響はなさそう)

そのため、作品中から読み取れることはほとんどありません。
結果、そのほとんどが妄想になってしまうのですが、この穴の疑問について、個人的にまとめていみたいと思います。

この穴に関する疑問は以下の通り。

  • この穴はなんなのか
  • この穴はどこにあるのか

まず2つ目の疑問「どこになるのか」から纏めましょうか。
繰り返しになりますが、この穴の所在は作中では語られていません。しかし、以下の点から、ある程度推測できるのではないかと思います。

既に書いたのですが、この穴は「太平洋(関東圏以東)」にあると考えます。
理由は以下の通りです。

  1. (前述)関東圏以東に、分厚く渦巻いた雲に覆われたエリアがある。
  2. 穴の向こう側から太陽が昇っている(つまり陸地よりも東側に穴が存在する)
  3. 穴の周囲に浮かぶ空中要塞(と思われる細長い物体)が、前述の分厚い雲と一緒に描写されている

一部前述と重複しますが、理由は以上の通りです。

では、ナナシが最後に立っている場所はどこかと言うと、三角の結界の境界地点、もしくは関東圏以東にも陸地が続いており、その終端であると思われます。なぜ、元々海しかなかったところに陸地ができているかは、後述の「あの穴は何か」と言うことにつながります。

では、あの穴の正体はなんなのでしょうか。
これはずばり「クレーター」、つまり「隕石の衝突痕」であると考えます。

これは、ナナシが登頂していた地形から推測できます。

まず、ナナシが昇っていた斜面は、恐ろしく標高が高いことが察することができますが、地形はなだらかです。しかしその背景には切り立って、ギザギザになった山頂が連なって見えます。

また、その山を登り切ったその向こう側は崖のように見える描写でした。これらはまさに、クレーターの外縁に見られる地形的特徴ではないでしょうか。なお似たような地形ならばカルデラ(火山の沈降によってできる窪地)も考えられますが、それほどの大きな火山は現実にないため、除外します。

ニラメイドが停止した頃は巻き上げられた噴煙などの分厚い雲に覆われ、アウトロのシーンの頃にそれがようやく晴れてきた、と言うことかも知れません。

まとめ「暗く黒く」MVの謎とは

いかがだったでしょうか。
ずとまよ大好きな管理人が、気持ちの赴くまま、その謎の部分を考察してみました。

私見が多いことは承知ですが、考察だけでも数ヶ月かかっている為、それなりにしっかり考えられたのではないかと思っています。

「この謎が解けてない」
「これはむしろこういう事では?」

などという事がございましたら、ぜひご意見をコメントからお寄せくださいませ!

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