この世界は、縦・横・奥行きの3つの次元を持つ「三次元」世界です。
至極当然の話なのですが、実は私、このことについて実の兄とケンカ寸前の言い合いをしたことがあります。
ふとそのことを思いだしたので、その時の稚拙な理論を思い起こし、振り返ってみたいと思います。
※なお、この記事内にさほど専門的な内容は出てきません(私も兄も、そういった専門教育を受けたわけではないので)
書いてること
この世界は、三次元か、四次元か
数年ぶりに顔を合わせた私と兄の会話、もともと言葉少なだったのですが、一回だけ白熱した話題がありました。
それがこれ。
この世界は、三次元か、四次元か。
当時、私は地方大学の1年生、兄も他県の専門学校生でした。
元々中二病の気のあった我々兄弟は、学生時代から科学ファンの少年でした。
(大した知識は無いので「科学オタク」とまでは言わない)
えぇ、昼休みは外で遊ばずに、図書館でNewtonを読んでましたとも。
ともあれ、その日、おそらく大晦日だったと思いますが、中二病兄弟は互いの考えを主張し舌戦を繰り広げました。
兄氏の主張「この世界は三次元だ」
兄の主張は、至極常識的なものだったのでここでわざわざ書く必要もありませんね。
えぇ、そうですとも、兄は正しかった。
ただ、久々に会ったことで私もテンションが上ってたんですかね、とにかく完膚なきまでに論破したかった。
滑り止めの私立高(しかも専願)から遠方の専門学校に進学した兄を、ちょっと見下していた部分もあったと思います。
私といえば、隣県の国立大に進学、矮小な山村である我が故郷では、それこそ
「末は博士か大臣か」
という大騒ぎだったようです。
とにかく兄をギャフンと言わせたかった私がとったのは、こんな暴論でした。
私の主張「この世は四次元かもしれない」
当時の表現を出来得る限り思い起こしてみると、以下のような論説だったと思います。
- 次元とは、座標を移動可能な軸のことである。
- 一次元は線、二次元は面、三次元は立体である。
- この世にもう一つ存在する次元は、時間であるはずだ。
- 例えばもしタイムトラベルが可能なら、この世は四次元だと言える。
こんな感じだったと思います。
我ながら、訳の分からないことを言ってますね(笑)
「タイムトラベルが実現可能かどうか」という話に問題をすげ替えて、もっともらしいことを言ってるんですから。
実際、この世は四次元なのだろうか
先の討論は(狙い通り)兄の思考停止により私のTKO(笑)
でも、本当にこの世は四次元なんだろうか(私の暴論が現実になる可能性があるのか)という疑問は、それ依頼なんども私の妄想ネタになっています。
だって、知ったかぶりしてるくせに、自分の中の主張が全然具体的じゃないのは、かっこ悪いものですものね。
ネックはやはり、時間移動が出来るかどうか
時間以外の次元の要素は私には(というか人間には)イメージできないので、4つ目の次元は時間だということで話を進めます。
大学をドロップアウトした程度の私の次元の理解は「座標を自由に移動できる(指定できる)」もの。
時間と空間は物理的な話をすると密接に関係することはわかってて、それなら四次元として考えられるのでは、と思うのですが。。
残念ながら我々は時間を意図した座標に導くことができません。
時間のベクトルは常に未来に向けて進んでいて、我々の意思で止めたり、逆の方向(つまり過去)に進むことは出来ないんですね。
例えば、Youtubeの動画みたいに、指定したタイムスタンプまで進めたり、戻したり出来るなら、それは四次元なのかもしれませんが、少なくとも我々にはその能力はないんです(今知られている常識では)。
ということはやはり、この世界は四次元ではなく、三次元なのでしょう。。
(いや、わかってたんだけどね。強がってゴメンね、兄ちゃん)
世界の外から見たらどう見える?
こんな話を考えるときにはいつも、ある作品のことを思い出してしまいます。
それは鈴木光司氏の小説「ループ」。
学生時代のときにこのシリーズにハマって、何度もリピって読んでました。
というよりも、この年になっても未だに読み返したりする、お気に入りの小説だったりします。
ネタバレになってしまうので細かいことは書きませんが。。
この世の「ありえない出来事」を突き詰めた結果、高山竜司が世界の外の存在に気づいたシーンなんかは、何度読んでもゾクゾクしますね。
(リングでは同じシーンを別の意味でゾクゾクして読んでましたが(笑))
私が長々論じてた次元の問題は、こんな感じなのかな、と毎回妙に納得してしまいます。
ループの中の人の感覚では、ループ世界は何の変哲もない三次元世界です(つまり、我々の現実世界同様に感じられる)。
しかしループの外側から見ると、三次元空間の座標に加え、時間軸を指定することが出来ます(つまり、四次元の座標指定が可能)。ループは、時空間座標を指定していつでも同じシーンを再現する事ができる、まさに「四次元」データになってるんです。
逆に言ってしまうと、我々の存在する世界もループみたいなシミュレーターのデータだったりして;;
まとめ
結論、この世界が四次元じゃない!と否定することも出来ないけど(いつかタイムトラベルが実現するかもしれないから)、でも結局、四次元は我々には感知できない。
って感じですかね。。
ループでもまさしくそうですが、それを知ることが出来るのは、我々よりも更に高次元の存在のみ。
つまり、神だとか、その神と交信できる預言者だとか。
そう考えると、海を割ったあの人も、涅槃したあの人も、高山竜司みたいに外側の世界に行ったのかもしれません。
そいえば、宇宙のその側って、無とか未知の構造があるとか言われるけど、結局それも、我々の知覚では見ることも理解することも出来ないんでしょうね。。
なんか、、諸行無常ですね。。